IT系ベンチャーに転職
人材サービスの仕事でWebDMとメールDMの業務を行い、文章を書く仕事に興味が湧いてきたことから、IT系ベンチャーのライター職に転職しました。
ライター職といっても、未経験のため最初は納品された記事のチェックなどのアシスタント業務からスタート。雇用形態は契約社員で、月給20万円(みなし残業代込み)、ボーナス無しという、決して恵まれた条件ではなかったものの、文章に携わる仕事が始められてとても嬉しく思っていました。
しかし、それも束の間。当時はキュレーションメディアが絶頂期だった時代。SEO(検索エンジン最適化)のアルゴリズムも現在とは異なり、低品質なものも上位に露出される時代でした。
そんななか運営していたメディアは、就活という人生を大きく左右するジャンルにも関わらず、エビデンスチェックを行なっていなかったのです。嘘の情報も多く含まれた状態で記事を公開し、画像は他サイトからの引用。文章も引用が大部分を超えるまとめ記事でした。
引用というと聞こえは良いですが、要は他サイトが心血注いで作ったものを転用しているわけです。就活というジャンルでエビデンスチェックしないまま記事公開することも含め、罪悪感を感じざるを得ない状況でした。
また、記事チェック業務にも目標という名のノルマがありました。
契約更新ならず、実家(香川県)へ戻る
記事チェックの業務は一日に数百件。事実確認ではなく、引用元URLが記載されているかなど、まとめ記事の体裁を成しているかどうかのチェックでした。簡単なチェックではありますが、まともにやっているととても目標件数に追い付きません。上長と何度かすり合わせしたものの、上長も大学生のインターン。優秀ではありましたが、マネジメントは未経験で、私が上長をうまくコントロールできるだけの能力もありませんでした。
結局、言われた通りのクオリティを担保したまま記事チェックを続けたため、目標のチェック件数は未達に終わり、それを理由に契約の更新はありませんでした。そのため、たった5ヶ月でこの会社を去ることになります。
そして経済的に行き詰まった私は、実家の香川県に戻りました。